消費者庁は2026年8月20日、「環境ラベルに関する実態調査報告書」を発表しました。グリーンウォッシュ防止なども目的としたこの報告書に、欧州グリーンクレーム指令のことを思い浮かべた方もいるのではないでしょうか。消費者保護を目的とし欧州議会で2023年に提案されたもので、世界の先駆けとなりました。改めて欧州グリーンクレーム指令法案の中身を見てみましょう。
環境主張とは
本法案は「グリーンクレーム法」と呼ばれていますが、法案の中身では「Environmental Claims(以下:環境主張)」という言葉が使われています。「環境主張」は商業的コミュニケーションの文脈において、環境に好ましい影響があることや環境負荷の少なさを示唆するあらゆる表現を指します。広義に解釈するとブランド名や絵画・記号表現なども含みますが、法案の対象としては明示的に使用しているものに限定しています。
裏付け
グリーンウォッシュにつながる表現を排除すべく、法案では「環境主張」に対して裏付けを求めており、評価の観点についても法案で定められています。根拠は開示することも必要で、Webリンクなどを用いた詳細情報への誘導を義務付けています。また、裏付けを用意するための環境整備(情報ソースの提供など)を加盟国に求めています。
比較要件
環境負荷の低さや製品のパフォーマンスを「比較」の形で表現する場合にも定めがあります。また、他社との優位性を示す表現は、よほど著しい差でない限り基本的に認められません。
環境ラベル
法案の中で適合要件が示されており、欧州委員会か加盟国の当局からの認証を受ける必要があります。条件を満たせば民間の環境ラベルも採用可能ですが、認証の有無が問われるようになります。自社独自の環境ラベルを持っている場合、改めて内容を確認する必要があるでしょう。
いくつか細かい注意点はありますが、自社の施策をきちんと評価して、裏付けとともに発信することが大事です。裏付けに基づいて発信することがグリーンウォッシュ回避の第一歩となります。
また、法案は発効後24カ月以内に各国で適用する予定ですが、2026年現在は保留状態になっています。法制化がすぐというわけではありませんが、準備をしておくのがよいでしょう。
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