国際ジャーナリストNGOの国境なき記者団(RSF)は5月14日、「世界報道自由度ランキング」の2025年版を発表した。首位は昨年と同じくノルウェー、日本は前年の70位から順位を4つ上げ66位だった。RSFは2002年から毎年発表。今回は180ヶ国が対象となった。同ランキングは、ジャーナリストや報道機関の活動の自由度を測定したもの。評価手法はジャーナリストによるアンケート定性調査と、各国内でのジャーナリストに対する暴力行為統計の定量調査を組み合わせている。定性調査では、「意見の多様性」「政治・企業・宗教からの独立性」「メディア環境と自己検閲」「報道に関する法制度」「報道に対するルールの透明性」「報道のインフラの質」を測っている。世界報道自由度ランキングノルウェーエストニアオランダスウェーデンフィンランドデンマークアイルランドポルトガルスイスチェコドイツリヒテンシュタインルクセンブルクリトアニアラトビアG7諸国では、ドイツ11位(前回10位)、カナダ21位(前回14位)、フランス25位(前回21位)、英国20位(前回23位)、イタリア49位(前回46位)、米国57位(前回55位)、日本66位(前回70位)の順。アジア諸国では、台湾24位(前回27位)、韓国61位(前回62位)、タイ85位(前回87位)、マレーシア88位(前回107位)、ブルネイ97位(前回117位)、モンゴル102位(前回109位)、フィリピン116位(前回134位)、インドネシア127位(前回111位)、シンガポール123位(前回126位)、香港140位(前回135位)、カンボジア161位(前回151位)、ラオス150位(前回153位)、ミャンマー169位(前回171位)、中国178位(前回172位)、ベトナム173位(前回174位)、北朝鮮179位(前回177位)。日本は、項目別では、経済指標が45位(前回44位)、安全性指標が68位(前回71位)、政治指標が59位(前回73位)、法的指標が69位(前回80位)、社会指標が112位(前回113位)。政権のスタンスが多少リベラル寄りになったことで、政治指標と法的指標が改善した。社会指標については、政府や大企業が、日常的に主要メディアの経営に圧力をかけており、その結果、汚職、セクハラ、健康問題、公害等、センシティブとみなされる可能性のあるテーマについて激しい自己検閲が行われていると指摘している。【参照ページ】2024 World Press Freedom Index – journalism under political pressure株式会社ニューラル サステナビリティ研究所 [原文はこちら]2025/6/3Sustainable JapanSustainable JapanのホームページFacebook