公開日:2021.06.08
最終更新日:2024.07.16

コーポレートガバナンス・コード改訂のポイント

2021年3月、コーポレートガバナンス・コード改訂案が公表されました。

これまでもサステナビリティに関する情報開示などが定められていましたが、今回の改訂では、取締役会で検討すべき課題や、開示すべき情報がより具体的に示されることとなりました。

本記事では、サステナビリティに関連する改訂部分についてご紹介します。

コーポレートガバナンス・コードとは?

東京証券取引所が、実効的なコーポレートガバナンスの実現に資する主要な原則を取りまとめたもので、2015年から適用されています。

その構成は「基本原則」「原則」「補充原則」の3部構成になっており、市場(市場第一部・第二部)の上場会社は、コードの全原則について、実施しない場合にその理由を説明することが求められています。
(※マザーズ及びJASDAQの上場会社は、コードの「基本原則」について)

サステナビリティに関する、改定の3ポイント

今回の改訂では、「基本原則」の変更・新設はありませんでしたが、3つの原則及び8つの補充原則が変更され、5つの補充原則が新設されました。

ポイント1:【原則2-3】補充原則①の修正

「気候変動などの地球環境問題」「人権の尊重」「従業員の健康」「労働環境への配慮」「公正・適切な処遇」「取引先との公正・適正な取引」「自然災害等への危機管理」などへの対応が、リスクの減少のみならず収益機会にもつながる重要な経営課題であるとして、取締役会で検討を深めるべきサステナビリティを巡る課題として具体的に示されました。


ポイント2:【原則2-4】補充原則①の新設

中核人材における多様性の確保(女性・外国人・中途採用者)について、「測定可能な目標と状況」「多様性確保に向けた人材育成方針・社内環境整備方針と、実施状況」を開示すべきとされました。


ポイント3:【原則3-1】補充原則③の新設

情報開示において、以下が追記されました。

  • 経営戦略にサステナビリティについての取り組みを含めること

  • 人材資本や知的財産への投資等についても、具体的に情報を開示すること

  • 特にプライム市場上場会社(主に現在の一部上場企業)はTCFDまたはそれと同等の質と量の情報を開示すること

今後の対応

2022年4月より、東京証券取引所の新市場区分(プライム市場/スタンダード市場/グロース市場)※が適用されるようになります。ポイント3で紹介したように、コーポレートガバナンス・コードには新市場区分に沿って、求められる項目が異なる場合があります。

  • プライム市場上場会社に求める項目

  • その他の市場(スタンダード市場、グロース市場)の上場会社に求める項目

  • 両者に共通して求める項目

そのため上場会社には自社の新区分に応じて、2021年の12月までに改訂版に沿ったコーポレートガバナンス報告書の提出が求められます。

【参考リンク】

・日本証券取引所、コーポレートガバナンス・コード関連ページ
・金融庁「コーポレートガバナンス・コードと投資家と企業の対話ガイドラインの改訂について」

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